BtoBマーケティングにおける動画の活用事例と動画制作でおさえたいポイント

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投稿者:MIYAGAWA TAKEHIRO

 

こんにちは。Webエディターの宮川です。

動画といえばBtoCマーケティングでの活用が主流でしたが、顧客の声を集めた導入事例や広報発信によるブランディングなど、BtoB向け動画マーケティングの注目度が高まっています。

株式会社デジタルインファクトの調査によると、スマホの発展と動画広告の需要拡大により、2018年の動画広告市場規模は昨年対比134%の1,843億円と市場の活況が堅調です。自社製品やサービスのPRを目的としたBtoCだけでなく、BtoBにおいても自社の魅力を発信するビジネスツールとしての動画コンテンツ活用が重要になっています。BtoB企業がどのようなときに動画コンテンツを活用するのか、その幅広い活用シーンをご紹介します。

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動画コンテンツの市場の変化

現在の動画マーケティングの急成長は、スマホの普及とデータ通信の高速化、広告市場の変化に起因するところが大きいと言えるでしょう。

 

20年以上前、動画を使った販促プロモーションはテレビCMが主流で、そのほかにユーザーが視聴する動画といえば、レンタルビデオ店にある映画やアーティストのMVを収録したDVDといったコンテンツが一般的でした。動画共有サイトのYouTubeが普遍的となり、InstagramやTwitterでスマホ撮影動画のアップロードがカンタンに実現できるようになったことで動画市場が一変し、一視聴者が動画を制作・配信するまでに至りました。

 

エンターテイメント性が高く消費者ニーズにも大きな影響を与える動画マーケティングですが、BtoB企業の動画はどんな活用シーンがあるのでしょうか。

 

どんな動画がBtoB市場で需要があるの?

動画はビジュアルコンテンツであり、文字ベースのコンテンツよりも格段に伝わりやすく、理解しやすいという魅力があります。BtoBの動画マーケティングにおいては、商品やサービスの複雑なシステムや使い方、企業ブランディングを直感的に理解してもらうために利用される傾向があります。

 

BtoB市場において動画マーケティングは、主に次のような6つのシーンで活用されています。

 

  1. 広告・プロモーション
  2. リクルート
  3. セミナー動画
  4. 導入事例・顧客インタビュー
  5. PR動画
  6. 展示会用動画

 

1.広告・プロモーション

動画活用の中でも一般的なのが、自社製品やサービスを担当者や経営者向けに発信する動画です。アニメーションなどを使って、キャッチーでわかりやすく紹介する動画が多いのが特徴です。

 

最新タレントマネジメントシステム「タレントパレット」コンセプト動画- YouTube

 

2.リクルート・採用サイト

動画コンテンツを使った採用サイトが、今トレンドになっています。その背景には就活生の情報収集のメインがスマホという理由が大きく、求人広告の募集要項を読むより社長や先輩インタビュー、社風や働く姿などがダイレクトに伝わる動画やファーストビューにクールな動画を設置する求人サイトが人気となっています。

株式会社ファングリーが作成した株式会社NSTロジの採用動画は、ユニークな企画で求職者へアピールする内容が特徴です。

NTSロジ 採用 | ミッション「トランプタワーを運べ」

 

3.セミナー動画

BtoBの動画活用が進む中、注目されている施策のひとつが「ウェビナー(ウェブ+セミナー)」です。業界の有識者が登壇する講義や勉強会の視聴、商品解説といった目的で利用されます。オンラインと録画の2種類があり、パソコンやスマホがあればどこにいても参加できるというのがメリットです。

 

BtoBマーケティング 基礎セミナー | 日本能率協会 マーケティング分野オンラインセミナー

 

4.導入事例・顧客インタビュー

ターゲット企業が商品や企業の認知から契約・購入するまでの流れにおいて、徐々に対象が絞り込まれていく構造を「ファネルマーケティング」と呼びます。その手法において「認知~興味」の次のステージである「検討」をする際に参考にするのが、導入事例や顧客インタビューの動画です。インタビューを受けるクライアントが抱えていた課題、導入に至った経緯、効果・感想をわずか数分足らずで把握できるのは、動画の魅力と言えるでしょう。

 

マニュアル作成 ツール”Teachme Biz”導入事例 トワード様

 

5.PR動画

地域経済の発展、雇用機会を創出するために地方自治体が取り組んでいるのが企業誘致です。そのプロモーションの一環として、企業向けに制作されるのが「企業誘致PR動画」です。地場産業の特色、気候や立地の特徴、助成制度の内容などストレートにPRする作品もあれば、ドラマ仕立てのユニークな動画もあるなど、観光や移住促進目的のご当地PR動画同様、バリエーションに富んでいます。

 

ハレウッドムービー「世界でいちばん「いいね」のまち」編

 

6.展示会用動画

製造・機械、医療機器、AI・IoT、アプリケーションといった業界の企業が集まる展示会場では、参加者たちに“どんな企業でどんな製品を扱っているのか”を効果的にアピールしなくてはいけません。多くのリードを獲得するため商品の魅力や企業概要をまとめた動画を作り、ブースで発信することがマーケティング担当者に求められます。

 

展示会映像 ASKindex アスカインデックス

 

やみくもはダメ!動画マーケティングは目的を設定することが重要

「動画でのプロモーションが流行しているから、うちでも制作してみよう」と考えている方も多いでしょう。しかし、実際に制作した動画コンテンツがターゲットとしている顧客を惹きつける訴求効果がないものだったら、貴重な予算のムダとなりかねません。動画コンテンツは多くの人に注目される可能性が高いだけに、何を目的にして、配信場所をどこに設定するかなどで効果が変わってきます。

 

自社のコンテンツマーケティングにおいて、課題やゴールを明確にして、どのターゲットに届けるのかを設定することが必要です。

 

私は、出版社でユーザー向けの雑誌を制作していました。ハイボールにハマったことがきっかけで、ウイスキーの魅力を多くの人に知ってもらうためシングルモルトウイスキーの雑誌を手がけたことがあります。その際に設定したターゲット層とコンテンツ内容は以下の通りです。

 

  • ターゲット

①ハイボールを飲み始めてウイスキーについて知りたくなった人

②バーで飲む機会が増え、シングルモルトの銘柄についてもっと知りたい人

③世界のウイスキー生産地について学んでみたい人

 

  • ペルソナ

32歳 営業マン 独身 仙台出身

会社の同期や先輩と仕事帰りによく居酒屋で飲む 好きなお酒はビール、レモンチューハイ、ハイボール

休日の趣味はフットサル、ドライブ

最近は角ハイボールにハマっていてボトルとソーダを自宅に常備して、休みの日は家飲みもしている。彼女とバーに行ったとき、バックバーにあるウイスキーボトルの種類に驚き、シングルモルトというウイスキーに興味が湧いて飲み比べをして楽しんでいる。

 

  • コンテンツ内容

【巻頭特集】日本のシングルモルトの種類~山崎蒸留所

【特集1】シングルモルトの基礎知識

【特集2】世界のウイスキー5大産地

【特集3】スコッチウイスキーシングルモルト大図鑑~ハイランド・ローランド・スペイサイド・キャンベルタウン・アイラ

 

ウイスキーの基礎的な情報を網羅した内容で、目玉は200本のウイスキーボトルを掲載したシングルモルト大図鑑です。発刊した2010年頃は角ハイボールブームで、確実にマーケットにはウイスキーの知識欲を満たしたいターゲットが存在していました。その知識欲を満たし、喜ばれるバイブルとすることが最終的なコンテンツの目的でした。雑誌を読んでからバーに行き、バーテンダーと話しながらこだわりのウイスキーを飲む楽しさを与えられるようなコンテンツを意識しました。

 

採用動画を制作する上でのポイント

上記はBtoC向けコンテンツになりましたが、BtoBの動画マーケティングでもニーズの多い採用動画を例にして制作ポイントについてお伝えします。

 

ポイント①採用ターゲットを明確化する

どういった人材を採用したいのかという目的を元に構成を練ることがポイントです。たくさんの求職者に面接に来てもらっても、すぐ辞めてしまうようなミスマッチの人を雇っては意味がありません。「採用ターゲット」を明確にしないまま求人広告を出したり、採用活動を行う企業は実は意外に多いものです。

 

求めるターゲットの性別、スキル、経験、年齢、人間性、働く目的、将来のキャリアプランといった採用ターゲットの洗い出しを行い、選考基準を明確化します。

 

ポイント②ターゲット目線で動画の構成を選ぶ

動画の目的によって、動画構成を選びましょう。

 

  • ブランドイメージを認知・浸透させたい→イメージを多用した動画
  • 社風や1日の仕事の流れがわかる→ドキュメンタリー風動画
  • やりがいやキャリアパス、各職種の詳細な仕事内容を伝える→社員インタビュー動画

 

自社の魅力をどう伝えるか、社風や働き甲斐をどうアピールするかを軸にターゲット層に合わせた動画を選ぶことが、採用活動の成功につなげることができます。

 

【採用動画事例:たぼ歯科医院】

弊社が手がけた採用動画コンテンツと担当した動画制作ディレクターのコメントをご紹介します。

医療法人社団 幸誠会 たぼ歯科医院|未来のスタッフとなる皆さまへ

 

制作ディレクター 内藤一樹


動画コンテンツを活用した採用ブランディングでは、他院との違いや職場の強みを動画に込めることが大事です。「たぼ歯科医院」様の強みである【スタッフの明るい笑顔】をコンセプトに、スタッフがお互いの仕事を尊重している雰囲気をそのままストレートに表現することをテーマに制作しました。求職者へ向けたスタッフと院長のインタビューを散りばめた構成にしました。

 

ポイント③求人サイトと動画コンテンツはセットで考える

求人サイトは、採用ターゲットの企業理解を深めるために必須です。企業概要、募集要項といったサイトメニューのひとつに動画コンテンツを用意することで、ターゲットになりうる人材に効果的にアピールができます。

 

変化し続ける動画コンテンツマーケティング

BtoB マーケティングでの動画活用事例や採用動画の制作ポイントをご紹介しました。BtoBは顧客に認知・納得させる動画が求められることが前提でしたが、今後はSNSによる動画マーケティングもより注目されていくでしょう。

 

広報担当者やマーケティング担当は、変化していくBtoB市場にマッチした動画を発信しなくてはいけませんが、企画や制作が通常業務と並行する場合はリソースが圧迫されることが予想されます。

 

そんなときは、制作を外部委託することが有効です。求人動画をつくる場合は、求人サイトとセットでターゲットにアピールする戦略が必要なので、動画とWebサイト両方の制作・運用実績がある制作会社へ依頼しましょう。

 

企業のビジョンや想い、商品やサービスの強みをターゲットに明確に伝え、狙い通りの効果を得られる動画コンテンツでビジネスを成長させていきましょう。

 

  • 採用PR動画とインタビュー記事を活用したコンテンツマーケティングの記事はこちら

【採用PR動画×インタビュー記事】の二刀流で飛躍的に採用効率を上げる!

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TAKEHIRO MIYAGAWA

コンテンツディレクター/ライター

編プロ、出版社、フリーペーパー制作会社などで雑誌編集を経験して、コンテンツディレクターに。仕事でもプライベートでも、いろんな人を巻き込んだ企画を考えるのが大好き。イベント好きだけど自分が参加するとかなりの確率で雨が降るので、まわりからあまり誘われないことが最近の悩み。顔出しの体験取材記事やレポートも得意分野。好きなお酒はスパークリングワインのロゼ、黒ホッピー。

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