ご当地PR動画が生んだ奇跡!
動画マーケティングのユニークな成功事例
webエディターの宮川です。ここ数年、「動画を活用したマーケティング」が注目されています。視覚的に訴えかける映像は、文字をメインとした紙媒体よりもユーザーへの訴求力に優れていることはいうまでもありません。
動画マーケティングで話題になったのが各地方自治体による「ご当地PR動画」ですが、宮崎県のとある市のご当地PR動画が生んだ奇跡のような “アリエナイ話”をご紹介します。
動画マーケティングを一気に浸透させた「ご当地PR動画」
サイバーエージェントとデジタルインファクトが共同で実施した調査によると、2015年には506億円だった動画広告市場が2017年には1,093億円、2020年には2,000億円を突破すると予想されています。スマートフォンの急速な拡大により、5年で約4倍の成長率を見せている動画広告は、デジタル市場を活性化するメインフォーマットになるでしょう。
引用元:動画広告市場推計 <デバイス別>株式会社サイバーエージェント
コンテンツマーケティングにおいて動画はキラーコンテンツであり、SNSとの相性の良さから世界中にPRできる発信力・拡散力などに注目が集まり、ナショナルクライアントだけでなく省庁や地方自治体でも積極的に活用しています。
動画広告にはタイプがあり、主に「ブランディング目的」「購入促進目的」「認知度アップ目的」の3つに分けられます。地方自治体の動画コンテンツは、“ブランディング×認知度アップ目的”というミックスタイプに分類されます。
自治体が手がけるのは、主に地方創生をテーマにした「ご当地PR動画」が主流で、ブランディングにも活用されて県の認知度を広めるのに貢献しました。ユニークなコンセプトの動画が多く、涙なくしては見られない感動ストーリーものから、予想もできないぶっ飛んだ内容で魅了する面白系まで、ショートムービーやMV並みの脚本とクオリティーで魅せる内容が大きな話題となりました。
移住促進のためのプロモーションがメインストリーム
自治体のPR動画は観光客誘致のために制作するケースもありますが、移住促進を目的としたPR動画の制作ラッシュに拍車をかけたのが、安倍政権が掲げた「地方創生政策」です。
自治体主導の動画制作に助成金が交付されたおかげで、動画制作に対する知識もノウハウもない自治体の職員たちはモチベーションが急激にアップ。人気タレントから敏腕音楽プロデューサー、著名な映像クリエイターらを起用したオリジナリティーあふれる動画が続々と制作されました。
ちゃんと予算を確保できたことと、YouTube効果による“バズる”話題性も後押しして、「○○県のご当地PR動画が面白い!」とメディアで紹介されれば、「うちも負けてられねえっぺよ!」と対抗意識を燃やした自治体が動画をせっせと制作。テレビのCMよりもはるかにコスパの良いご当地PR動画が一気に全国へ広がり、マーケットが活性化していきました。
制作スタッフが現場で恋に落ちて移住しちゃった!?
視聴した人に町の魅力を伝えて、実際にその地に誘致させるのがPR動画のコンバージョンです。ゆえに、感情に訴えかけるドラマ性のあるプロットの作品が多い傾向にあります。
宮崎県日向市のご当地PR動画「Net surfer becomes Real surfer」も、移住希望者を募る目的で制作されました。動画に登場する日向市は、有名なサーフスポット。恋に破れたネットサーファーなヲタクが、当市の海に魅了され、本物のサーファーへと成長していきます。およそアウトドアに縁がないぽっちゃり青年が、サーフトリップする映像は見ごたえ抜群です。
しかし、この動画がバズった理由は、動画以上にドラマチックなサイドストーリーにありました。
日向市のご当地PR動画制作を請け負った東京の映像会社に勤務する西沢陽子さんは、現場マネージャーとして撮影の指揮をとっていました。その撮影期間中に出会ったのが、動画でぽっちゃり青年と出会うサーファーの師匠役・松本哲也さん。なんと、西沢さんは松本さんに一目ぼれし、動画制作が終わったあとに会社を辞め、松本さんが暮らす日向市に移住してしまったのです!
移住者誘致のために動画を撮影していた製作者本人が、動画をきっかけに恋をして移住を決断するという、ウソのような本当の話。まさに動画コンテンツが生み出した奇跡です。
日向市PRプロジェクトの動画コンテンツの第2弾は、西沢さんの元上司が当市の住民と一緒にサプライズのウエディングパーティーを披露するという内容。実話をもとにした半ドキュメンタリー形式のサイドストーリーは、リアリティ満点の演出で感情が揺さぶられます。演者たちの涙を見たボクも思わずもらい泣き! ユーザーの心をつかむ、ご当地PR動画の傑作をぜひご覧ください。
動画マーケティングを成功させるには
質の高い動画コンテンツは、ときとして製作者の予想以上の結果や驚きをもたらしてくれます。
ますます、コンテンツマーケティングにおける動画活用のニーズは高まる一方ですが、「どんな内容なら成果を出すことができるのか」「話題性のある動画をどの会社に作ってもらうか」という視点で検討中の企業は多いかと思います。
制作会社の知名度やバジェット、プロットやキャスティングなども大事ですが、「動画を届けるユーザーになにを伝えたいか」という発信者側の想いが、動画マーケティングを成功させるためのポイントと言えるでしょう。
まとめ
自分は記事コンテンツでライティングをしたりコピーを書いたりすることが仕事ですが、「ターゲットユーザーにコンテンツを発信する」という目的においては、文章も映像も同じだと思います。クオリティーの高いコンテンツは、ユーザーの心を動かすことを信じてやみません。
動画制作の最前線で活躍する映像クリエイターが集まったC-NAPSなら、御社の想いを汲み取った動画コンテンツを制作することができます。ぜひ動画コンテンツのビジネス活用を検討してみてはいかがですか?
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